本会では、去る6月24日(火)ホテルニューオータニ大阪において、第70回通常総会を開催いたしました。

通常総会
総会では、令和6年度事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書、剰余金処分(案)及び令和7年度活動方針・事業計画(案)並びに収支予算(案)等の議案が原案どおり可決承認されました。総会議事経過のあらましと、令和7年度重点活動目標は次のとおりです。
総会では議事に先立ち、永年、中小企業の組織活動に尽力されながら志半ばにしてご逝去された本会関係者のご冥福をお祈りし黙祷が捧げられました。

次に、野村会長より「日本経済は賃上げと設備投資を背景に緩やかに回復しており、政府は「成長型経済」への移行を目指しています。2025年に閣議決定された「新しい資本主義実行計画」では、2029年度までに実質賃金を年1%程度上昇させる目標が掲げられています。この目標達成には、雇用の7割を占める中小・小規模事業者の賃上げが不可欠であり、官民で約60兆円の投資を通じて生産性向上を支援する方針であります。また、価格転嫁の徹底や人材投資、DX・GX対応も重要視されている。しかしながら、国際情勢の不安定さや円安、原材料高騰、人手不足などの課題により、中小企業の経営環境は依然厳しい状況にあります。特に価格転嫁と賃上げの実現には、労務費を含めた価格転嫁と生産性向上が鍵であるので、政府には、中小企業の持続的成長が日本経済の発展に不可欠であることを認識し、引き続き支援策の強化を求めます。そのなかで大阪府中央会は、令和7年度の活動方針として、会員企業の課題解決と成長支援に向けてDX推進、BCP策定、補助金活用支援、人材確保・育成支援などを積極的に展開していく方針です。」との主旨の開会挨拶がありました。
続いて、本総会の議長に野村会長が選任され、議案の審議に入りました。
第1号議案 令和6年度事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書及び剰余金処分(案)
事務局が詳細な説明を行った後、監事を代表して野宮英男氏より、監査結果の報告が行われ、原案どおり可決承認されました。
第2号議案 令和7年度活動方針・事業計画(案)
第3号議案 令和7年度収支予算(案)
第4号議案 令和7年度経費の賦課及び納入方法(案)
第5号議案 令和7年度常勤役員の報酬(案)
第6号議案 借入金残高の最高限度(案)
第2号、第3号、第4号、第5号及び第6号議案は、一括上程され、議案の内容について事務局より、詳細に説明し、5議案は原案どおり可決承認されました。
Ⅰ.基本方針
我が国経済は、高水準の賃上げと大幅な設備投資等により緩やかな回復基調にあるなか、「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」の効果により、成長と分配の好循環が実現する「賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行」が期待されている。
その一方で、賃上げや設備投資の原資確保、原材料や諸物価の高騰、進まない価格転嫁、深刻な人手不足など様々な課題を抱え、会員組合や中小企業・小規模事業者(以下、中小企業等)の経営環境は依然として厳しい状況が続くことが懸念される。
このような状況を克服するためには、中小企業等の個々の自助努力に加えて、中小企業組合を始めとする連携組織(以下、中小企業連携組織)での取り組みが必要であり、その専門支援機関である本会が果たす役割はこれまで以上に重要になってくる。
そのため、令和7年度においては、共済事業等収益事業の強化を図りながら業務執行体制を盤石なものとし、会員組合及び中小企業等や中小企業連携組織が直面している課題の解決や今後の持続的な成長・発展に向けた新たな事業展開を図るため、巡回訪問等により積極的にニーズを掘り起こし、「中央会DX推進方針」に基づくさらなるDX推進やBCP(事業継続力強化計画)策定、情報発信強化への支援、ものづくり補助金や省力化投資補助金の活用促進による生産性向上など、会員サービスの一層の充実・強化に取り組むとともに、今年開幕する2025大阪・関西万博において本会出展企画「パワースポット IN ОSAKA 中小カンパニー」を実施する。
また、少子高齢化による労働人口の減少に伴い、あらゆる業種・業態において人手不足が顕在化していることを踏まえ、リスキリング等の「人への投資」や採用活動へのサポート、労働環境等の整備、外国人育成就労制度・特定技能制度への対応など、中小企業等における人材の確保・定着・育成への支援を関係諸機関との連携のもと積極的に取り組む。 具体的には、以下5項目の重点活動方針を柱に、各種事業を展開するものとする。
Ⅱ.重点活動目標
1.会員組合や中小企業連携組織の事業活性化支援
2.DX推進を重点とした会員サービスの充実・強化
3.会員組合や中小企業等のさらなる生産性向上に向けた取り組み支援
4.会員組合や中小企業等の人材確保・定着・育成への取り組み推進
5.共済事業の推進
以上で議案が全部終了したので議長は退席。
次に、ご臨席の来賓が入場した後、本会役員を退任された10名の皆様を代表して、協同組合関西地盤環境研究センターの 寺西 一哲様 に野村会長より感謝状と記念品を贈呈。

次いで、来賓を代表し、伊吹近畿経済産業局長(代理 谷原産業部長)、大阪労働局 志村局長、吉村大阪府知事(代理 元木中小企業支援室長)、からご祝辞をいただきました。
続いて、司会者から本日臨席の各関係機関の来賓紹介後、祝電披露を行い、最後に田伏副会長が閉会のことばを述べ、本総会を閉会しました。
祝賀・懇親パーティー

総会終了後、令和6年度秋及び令和7年度春に叙勲・褒章を受章された本会関係者の祝賀を兼ねた懇親パーティーを開催しました。
野村会長の挨拶の後、令和6年度秋及び令和7年春に叙勲・褒章を受章された皆様方をご紹介し野村会長より記念品を贈呈。続いて、大阪府議会の議長 金城克典 様より、乾杯のご発声をいただき開宴となり、18時15分に藤瀬副会長の挨拶により閉会となりました。
